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の溶按が可能であるが、ボトム(浮体底面)および内部隔壁・側壁の一部は海水中であるため、溶接作業の実施にあたって何らかの対策が必要となる。このため、メガフロート技術研究組合でも、経済的で信頼できる水中溶接技術の実用化を目指し、研究が進められている。
乾式法では、浮体ボトム部をドライにするため、溶接部分を水密構造にしておいて内部をドライにする方法や、水中作業用の専用チャンバーなどを使用した方法などが考えられている。内部を水密する溶接部の構造を図-4.4.3に示す。また、水密にしなくても浮体内部のある領域(溶接部を含む)を気密にしてその中の気圧をあげることにより圧気排水する方法も実施されている。さらに、図-4.4.4に示すような各種チャンバーを利用しドライの環境を創出する方法も実施され、それぞれ所定の成果をあげたと報告されている。
湿式法では、それに耐える溶接方法・溶接材料が提案され確性実験が進められている。また、洋上接合の際には、浮体の各ユニットを治具等によって固定してあるとはいえ、波浪による動揺があるため、溶接されるそれぞれの浮体は相対的に微少に動揺していると考えられる。このため、これを想定した溶接施工限界調査のための実験・検討も実施されている。

 

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